白石本舗

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FP1級実技試験①

FP1級実技試験①

皆さまこんにちは。総務経理マネージャーのTです。

 

以前からずっとブログをご覧の方はご存知かもしれませんが、ここ1、2年ほどはずっとスキマ時間に「ファイナンシャル・プランニング技能士」という資格の勉強をしていました。

FPと呼ばれるお金に関する知識全般を学ぶものですが、去年1級の学科試験になんとか合格出来ましたので、先日実技試験を受けにいってきました。

この実技試験、なんと面接形式でして・・・ペーパーテストの学科試験と比べて合格率こそ高いものの、なかなかの強敵でした!笑

今回のブログでは、試験1日の流れをご紹介できればと思います!

 

試験会場は某ホテルの中にある会議室。

コロナ対策のためか、事前の受験票にも必ずマスク着用と試験前の検温、消毒を徹底するようにということが書かれています。

まず受付で受験票を渡して本人確認をします。

受験票の写真と顔を見比べて確認をされましたが、マスクした状態なのでちゃんと確認出来たのかどうかは不明です。

 

会議室(学習塾の教室のようなイメージ)で私を含め6人ほどの受験者が一定の間隔を保って待機しています。

ここでもコロナの影響があるのでしょうか。試験を何日にも、また1日2回に分けて密にならないよう考慮されています。

最初入った時、「人、少なっ」と思いました。笑

そして、受験通知書には試験の性質上ラフな格好はお避けくださいと書いてあるのですが、「まぁスーツ着て・・ネクタイはなくてもいいか〜」と安易に考えていたら、私以外の受験者は見事に全員ネクタイをしておりました。ちょっと不安になりました。

 

時間になると試験官が要項を説明してくれて、またまた別の会議室に移動となります。

ここでは参考書を見ながら自分の面接の順番を待つのですが、呼ばれた人はいきなり面接の部屋に行くわけではなく、会議室の後ろに移動して1枚の紙を手渡されます。これが実技試験の問題となります。「贈与・相続」と、「不動産」の2つのパートを2回に分けて面接するのですが、私は「不動産」が先のパターンでした。

渡された紙には、

「相談者Aさんは現在こういった家族構成で、こういった不動産を所有している。ただし住んでいる土地及び建物は相続によって取得した借地権付き建物であり、Aさんは売却を検討しているがどういったアドバイスができるか」

みたいな感じのことが書かれています。この設例を15分間で読みつつ、用紙に書き込んだりして面接の部屋へと移動します。(用紙は持ち込めます。)

 

コンコンコン。

T「失礼します。Tと申します。よろしくお願いいたします。」

面接官は2人1組で、1人が質問して、もう1人が無言で採点?をしている感じです。

 

面接官「はい、まず消毒をしてからおかけになってください。」

「えー、早速ですが、Aさんに確認しておくべきことなどは何がありますか?」

 

T「はい、まずお父様の代からの借地権の契約に関する書類や、売却を検討されているということなので譲渡承諾料や名義書換料などの取り決めがあるかどうか。また、ご家族と今後の相続に関する話し合いをしているかどうか、借地と底地を交換する気はあるかどうか、さらに現状の地代や売却後に買換えを検討しているマンションについてなど聞いておくべきかと考えます。」

(実際はもうちょっと噛んだりしてます笑)

 

「はい。ではFPとして確認しておくべきことは?」

 

T「まず現地で境界標や前面道路との接面状況の確認、法務局で登記事項証明書や公図での権利確認、市役所の都市計画課や建築指導課で規制関係の確認、複数の不動産業者や近隣の同様の契約を調べて相場の確認、そして具体的な税務に関しては税理士に協力を仰ぐべきだと考えます。」

(スラスラと難しいこと言ってるようですが、この部分はほぼ必ず聞かれる暗記ポイントになります)

 

「はい、そうですね。。では具体的にどういったアドバイスが考えられますか?」

(ここからアドリブモードといいますか、暗記だけでは攻略できない面接官との勝負に入ります・・・!!!)

 

T「えーと、、まずAさんは地主の方と固定資産の交換の特例などを使って借地と底地を交換したり・・」

 

「固定資産の交換の特例・・?」

(優しい雰囲気の方ですが、たまに険しい表情になりこちらを不安にさせます。。)

 

T「は、はい。。もちろん双方が納得の上ですが、1筆の土地にして売却した方が、路線価で計算した価格をさらに時価に割り戻すとかなり高額になるのでAさんにとっても地主さんにとっても良いかと・・・」

(この1筆にするというのは複数に分かれている土地を1つにまとめるということなのですが、借地権を解消して完全所有権にするのを1筆にするとは言いません。こういった初歩的なミスが面接の緊張により起こり得ます・・・!)

 

「ん〜なるほど。。では、最初に出てきた譲渡承諾料というのは?」

 

T「はい、第三者に譲渡や転貸をする場合に地主の方に渡す一時金のようなものでして、この点は借地権設定時の内容を確認する必要があると思います。」

 

「はい。ではこの建物を売却するにあたり、どういった譲渡特例が考えられますか?」

 

T「えー、まず相続空き家の特例です。これは相続から3年・・・」

 

「相続空き家の特例!?」

(おかしな回答をすると表情や語気で教えてくれるとても優しい面接官でした。笑)

 

T「えっ、あっ、失礼しました!相続空き家の特例は居住・事業・貸付に供していると使えませんので、、えー、3,000万の特別控除と軽減税率の特例が使えます。6,000万以下の部分について14.21%の税率となります!」

 

「はい。そうですね。では買換えの場合は?」

 

T「はい、その場合は、自宅の取得費と売却代金、また買換えの購入代金と3つの項目が関わってきます。購入代金の方が大きかった場合は自分の持ち出し分があったとされて買換え時の課税はなく、本来の譲渡益も繰り延べとなります。購入代金の方が小さい場合は本来の譲渡益は繰り延べですが、売却代金との差額については課税となります。」

(面接の時は自分でもよく喋れたと思っていたのですが、後から考えると細かな間違いや回りくどい説明が結構あったと思います。)

 

「この借地権付き建物の売却先はどういった人がいますかね?」

 

T「まず何よりも地主の方、またこういった土地を専門に買取りしている不動産業者、そして設例にもあるようにこういった土地を希望している近隣の方が考えられます。」

 

「はい、わかりました。ではこの事案に関わる専門家はどういった方がいますか?」

 

T「えー、まず借地権の契約については弁護士や司法書士の方。法務局での登記については司法書士。地積の測量は測量士、地積の更正や変更の登記は土地家屋調査士、具体的な税務関係については税理士の方にお願いします。」

(ここも暗記ポイントです)

 

「少し話が変わりますが今は確定申告の時期ですよね。FPはこういった専門家との繋がりも増えてくると思いますが、税理士にちょっとこの確定申告に関する書類代わりに書いといてとか言われたらどうしますか?」

(こんな質問くるのか・・と思いました。笑)

T「それは・・お断りするべきです。FPはコンプライアンスの徹底としてあくまで税金やお金に関することの概要の説明にとどめておいて、業務独占資格を持つ専門家の領域に立ち入ることをしてはいけません。いい形で専門家にバトンタッチをする、というのがFPとしての役目だと考えております。」

 

「これは何か法律で決められているとか・・?」

 

T「税理士法によって定められています」

 

ピピピピピッ(ここで12分間のアラームが鳴りました)

 

「はい。分かりました。これで終了したいと思います。」

T「ありがとうございました。失礼いたします。」

 

実際はこの質問以外にも色々と細かいところを聞かれたりしています。

ただ正直、この不動産パートの面接が終わった時点では、おかしなことも言った気がするけど8割は取れたんじゃないか・・?と変な自信がありました。

・・

・・・

・・・・

「贈与・相続」パートを受けるまでは・・・・

 

FP1級実技試験②に続く。

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